H.A.M.A.木綿庵(ゆうあん)

こころはればれ晴れ(Hare)の日も、こころしとしと雨(Ame)の日も、まえ(Mae)を向いて、歩き(Aruki)たい…。                  このブログでは、おもに綿の栽培記録を紹介させていただきます。

2017年05月

  今日は平成29年5月30日(火)。昨日29日に間引きを行いました。和綿、洋綿ともに、植え穴によって生長の度合いがまちまちで、しっかりした本葉が出てきているものもあれば、やっと双葉が安定したきたばかりのものもあります。また、3点蒔きをしていますが、3つとも芽が出ている穴もあれば、1つだけのところもあります。あるいは、やっと顔をだしたばかりの芽が何らかの理由で枯れてしまったものもあります。
 「間引き(まびき)」とは、各植え穴に1本ずつの苗を育てるようにするために、それ以外の苗を引き抜いてしまうことです。間引きの際に悩むのは、どの1本を残すかという判断です。明らかに生長の度合いに差があれば、躊躇なく間引くことができますが、同じように元気に育っている場合は、どれを抜いて、どれを残すかという判断には常にためらいが伴います。そこには、他人の人生を勝手に決めてしまうような後ろめたさがどうしても残ってしまいます。と同時に、まだこれからも枯れてしまう可能性がある苗のことを思えば、元気な苗を抜きとってしまう間引きのタイミングは、それなりの判断と決断が必要です。
 どうぞ、それぞれの植え穴に1本ずつ残した苗が、これから元気に育ってくれますようにと祈るばかりです。
 以下の写真は、植え穴に3本、2本、1本とそれぞれに育った和綿、原因不明の立ち枯れをした苗のようすです。
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以下の写真は洋綿の様子です。拡大して見ていただきますと、葉の形状の違いなどがおわかりいただけるかと思います。
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 今日は平成29年5月18日(木)。昨日17日(水)で播種後2週間を迎えました。2週間経ってようやく芽が出てきたものがいくつもあります。「綿の発芽には2週間ほどかかる」と説明されている資料がありますが、これは「どんなに遅くとも2週間ほどすれば発芽する」という意味に理解すれば納得できます。
 なお、発芽に失敗した種もいくつかあります。根を張り、種殻を持ち上げようとしたところで力尽きたものたちです。原因は虫によるのか、種そのものの生命力の弱さによるものか、はっきりとはわかりません。また、発芽の兆しすらみせないものもまだあります。もうしばらく様子を見てから、予備用ポットの苗を植え付けることにしたいと思います。添付の写真は、ポット苗の様子(赤:和綿、青:洋綿)と、さまざまな発芽シーンです。最後の1枚は、発芽に失敗した種(左手前)の様子です。
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 今日は平成29年5月10日(水)。綿の種蒔きをしてから1週間を迎えました。昨日はほどよい降雨があり、農作物にとっては恵みの雨となりました。畑も落ち着いた様子をみせています。
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  今朝午前6時の段階での発芽率は、予備用ポットでは和綿が35ポット中の18ポット、洋綿が24ポット中の8ポットです。左側の写真が和綿、右側が洋綿です。
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 それぞれのポットケースで、左右で微妙に土の色が異なっているのがおわかりいただけるかと思います。左半分には市販の「花と野菜の土」を用い、右半分には1号畑の土を用いています。発芽の良さは一目瞭然です。
 地植えの綿種の発芽状況については和綿が87穴中の54穴で、洋綿が43穴中の25穴で発芽を確認しました。なお、1穴に3粒ずつ種を蒔いていますが、1つでも発芽していればカウントしています。1穴の3つが同時に発芽している状況はそれほど多くはありません。また、土から少しでも種が浮き上がり、緑色の部分が見えた段階で「発芽」としています。和綿、洋綿のうち、それぞれ一番きれいな状態を見せているものが下の写真です。左が和綿、右が洋綿です。
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 なお、種蒔きの翌日に、余った和綿の種を畝の北端に増穴して蒔きました。増穴した数は20穴です。
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   今後はこの増穴した植え穴も含めて発芽の状況を記録していくことにいたします。したがって、これより後は今年の1号畑の和綿の植え穴を、和綿が107穴+越冬の8株、洋綿が43穴を基準として、データをとっていくことにいたします。
 よって、播種後1週間の発芽状況は和綿が107穴中66穴、洋綿が43穴中25穴。ポット植えは和綿が35ポット中18ポット、洋綿が24ポット中8ポットとなります。

 今日は平成29年5月7日(日)。昨日6日に、綿種の発芽の第一号を確認しました。本日7日夕刻の時点で、和綿の畝の87穴中の26穴で、洋綿の畝の43穴中13穴で発芽を確認しました。
 ネキリムシ対策として、6日に殺虫剤オルトランをすべての植え穴に散布しました。
  以下の写真は、和綿の発芽の様子2枚と、洋綿の発芽の様子2枚。
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  今日は平成29年5月4日(木)。昨日5月3日に、木綿庵恒例の公開イベントとして「綿の種まき、糸紡ぎ体験」を実施しました。お天気は時々薄曇りの晴天で、露天で行うイベントにとっては絶好の日和。19名のご参加をいただいて、にぎやかに楽しく作業を進めさせていただくとができました。
 ご参加くださいましたみなさま、ありがとうございました。
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   いよいよ、2017年(平成29年)度の綿の栽培をはじめます。これから年末の綿木引きを迎えるまで、綿の生長記録、栽培記録をアップさせていただきます。ご参考にしていただけましたら幸いです。
 
  まず、種まき前の土づくりとして、2月中に牛糞堆肥を、3月下旬に苦土石灰を、4月中旬に鶏糞をすき込み、マルチングをしておきました。
 プランターや鉢で栽培される場合は、市販の「花や野菜の栽培用の土」で大丈夫です。家庭菜園で栽培される場合も、通常の土づくりをされていれば問題ありません。
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   種は、前日から一晩水に浸しておきます。綿の種には細かい繊維がついていて水をはじくため、一晩水に浸すことで発芽を促進させることができます。一晩というのはおおまかな目安です。種蒔き前日の就寝前に浸しておけば十分です。
 「何時間浸せばよいですか?」という質問をいただくことがありますが、それほど神経質になる必要はありません。6時間でも、12時間でも大丈夫です。また、水に浸さなくても、発芽します。初期の水やりを欠かさなければ3,4日程度の差でしかありません。
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   ちなみに、当方の「天理やまのべ木綿庵」で頒布している綿の種は、昔ながらの綿繰り機を用いて手作業で種を取っているため、細かい繊維がついていますが、大手業者さんから購入する綿種には繊維がついていない場合が多いです。それは種取りから封入までを機械化しているため、作業効率をあげるために前処理として細かい繊維を薬品で溶かしているのだそうです。「繊維がついている綿種は品質が劣っている」という訳ではけっしてありませんのでご安心ください。

 植え付け穴の間隔は、洋綿を70㎝、和綿を60㎝としました。一つの植え穴に3粒ずつ種をまきます。3点蒔き、です。 洋綿の方を少し広めに間隔をとるのは、洋綿の方が枝振りが大きくなるためです。
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   また、綿は育てるのは比較的簡単なのですが、収穫が大変な作業になります。間隔を詰めすぎると、収穫作業がしづらくなり、また収穫が追いつかず、かなりのストレスになります。営業目的による栽培で、収穫期に十分な人手が確保できるのであれば間隔を詰めても良いかもしれませんが、そうでなければ、畝と畝の間も広くあけて、ゆったりとした間隔で育てられることをお勧めします。
 種まきの際に注意しなければならないのは、種を土中に深く埋めてしまわないことです。ペットボトルの底などで、土の表面を少し押して固め、その上に種を置きます。そして、その上から砂をパラパラとかけておく程度にしておきます。綿の種は好光性のため、完全に埋めてしまうと発芽に時間がかかるか、発芽しなくなってしまいます。種の上から砂をかけるのは、水やりの際に種が動くのを防止するためです。種が動きさえしなければ、露出していても問題はありません。あとは、しっかりと水をやります。そして、発芽するまでは毎日の水やりを心がけます。
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  今回は、洋綿を43穴、和綿を87穴つくり、種を蒔きました。和綿畝の北端に8株だけ、昨年の綿木を残しています。2年目にどうなるかを観察するためです。また、予備用として、ポット植えも準備しました。
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  種蒔きを終えた後は、収穫後の作業としての綿繰り、綿打ち(竹弓、唐弓)、糸紡ぎ(糸車、スピンドル)の要領を解説し、みなさんに体験をしていただきました。
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